【報告】第3回 稲積水中鍾乳洞プロジェクト / INAZUMI UNDERWATER CAVE PROJECT

投稿者:青木 優子

あっという間に1ヶ月が経ってしまいましたが、
先月 第3回 稲積水中鍾乳洞プロジェクト が開催されました。
本プロジェクトを初めて知る方にとっては、
「稲積水中鍾乳洞プロジェクトって何?」と思われるかもしれません。
プロジェクトの背景や目的、これまでの活動内容については、以下の開催報告をご覧いただければと思います。

第一回 稲積水中鍾乳洞プロジェクト/INAZUMI UNDERWATER CAVE PROJECTのご報告
【報告】第2回 稲積水中鍾乳洞プロジェクト / INAZUMI UNDERWATER CAVE PROJECT


今回の参加者全員で!

■ 第3回開催概要

日程:2025年11月22日〜24日

今回の探検でも、前回に引き続き
・次回に向けた探検調査
・水中での撮影・記録
を実施しました。
さらに今回は、新たな取り組みとして
・水中での洞窟測量
・水中・陸上の両方で フォトグラメトリ(写真から3Dモデルを生成する技術)
も行いました。

■ 第3回参加チーム

・Cave Explorer INAZUMI
 大濱 裕次
・TDI JAPAN / Dive Proshop evis
 加藤 大典、鐵本 菜穂子、入江 秀毅、木村 颯、青木 将人、青木 優子
・dive base LAZULI
 人見 修平、菊地 賢太
・Vim Divers
 佐伯 祐美
・ダイビングプロショップ シードラゴン
 ちかこ


和やかに朝のブリーフィング中 photo by 青木将人

■ 測量という新たなミッション

測量を行うにあたり、
・バディやチーム内での事前打ち合わせ
・手順確認
・ダイビング後のデブリーフィング
これらに多くの時間を費やしました。
実際に水中にいる時間よりも、話し合いと振り返りの時間の方がはるかに長かったほどです。
「今回はここまで測量できたらいいね」と想定していた目標は、チーム全体の協力によって達成することができました!
とはいえ、測量はまだ始まったばかり。
プロジェクトもまだまだこれからです。
このプロジェクトを継続し、さらに多くの方に関わってもらうためにも、
今回参加した皆さんの声をご紹介します。


測量中 photo by 大濱裕次氏

■ 参加者の声(五十音順)

入江秀毅さん
稲積プロジェクトに参加して普段とは勝手が違い、測量で各々の役割を担ってバディとの阿吽の呼吸やチームプレーで達成して行く。
今までの自分の修得度や能力の現在値を試されているようで、調査と合わせ二重の課題をこなす感覚を得ました。
また測量調査を行う上で視野が広がりケイブの違う姿を感じるようになりました。
今後も是非参加して行きたいと思います。

菊地賢太さん
洞窟を潜ってみたい!というざっくりとした思いからダイビングショップへ行き、稲積水中鍾乳洞の体験カバーンに参加させて頂きました。
今回の体験では3日間で3本のダイビングを行いました。1本目の感想はついていくのに必死で気づいたら終わっていた、というのが正直な感想です。私の技術が足りていないこと、カバーンが初めてと言うことで安全に環境に影響を与えることなく潜っていたらいつのまにか終わっていました。
そんな1本目を経験し少し余裕を持って臨んだ2本目、3本目は楽しすぎてあっという間に終わってしまいました。水温16℃の中に広がる別世界のような景色を眺めながらダイビングをしているとワクワクが止まらなかったことを鮮明に覚えています。
写真でしか見たことのない景色をいま見てる!と、とても興奮していました。
今回の体験でカバーンの魅力を生身で感じ、また難しさも知ることができ非常に良い経験をすることができました。
いつか稲積水中鍾乳洞で行われているプロジェクトにも参加してみたいです!

木村颯さん
稲積プロジェクトへの参加は今回が初めてでしたが、経験豊富なダイバーの方々と協力しながら調査に関わることができ、とても有意義な時間でした。レジャーとしての楽しさに加え、測量や探検の最前線に触れられる点は、このプロジェクトならではの貴重な経験だと感じています。
稲積でのダイビングは2度目でしたが、複雑な洞窟は何回潜っても新鮮で、改めて魅力を実感しました。ぜひ次回も参加したいです!

佐伯祐美さん
着実にプロジェクトが進行しており、回を重ねるごとに求められることが変化しているようです。
今回はチームで測量を実施するというもので、チームワークがとても重要でした。
水中で行う初めての作業なので、やってみて、はじめて気がつくことがたくさんありました。
きっと次に繋がる経験ができたと思います。
今後のプロジェクトにも、拙いながらお役に立てるよう、次回も参加できればと思います。

ちかこさん
稲積鍾乳洞プロジェクトに参加させていただき、多くのことを学ばせていただいた非常に有意義な期間でした。
しかし、終了後1番に思った一言は、『足りない』です。まだまだ、もっとやりたい、考えたい、関わりたいという思いでいっぱいです。
次は3月。より一層プロジェクトに貢献できるよう努めます。ご一緒させていただいた皆様、ありがとうございました!
そして、次回もよろしくお願いします。

人見修平さん
稲積水中鍾乳洞は、プロジェクトとして2回、ケーブの講習では5回潜りました。
毎回さまざまな気付きを与えてくださいます。
特に今回はリブリーザーで測量を行うという体験をさせていただき、これまで以上に得るものの多かったプロジェクトだったと思います。
それは単に自己のスキルにとっての気付きということではありません。
テクニカルダイビングは、もしかしたら自己責任故にワンマンなダイビングをイメージされるかもしれませんが,決してそうではありません。チームダイナミクスを最大限に発揮することこそがダイビングを安全に完遂する最大のポイントだと思います。
今回のプロジェクトは、そのチームの意味をダイビングの安全性やダイビングを完遂するというテーマだけでなく、1人では成し遂げられないタスクを皆で苦労しながら行うことで、チームダイナミクスをいつもと少し違った角度から感じ取ることができた…それこそが今回のプロジェクトの1番大きな気付きでした。
チームメンバーの皆さん、大濱さん、加藤さん、鐵本さん、皆さんに支えて頂き、チームダイビングを楽しむことができました。心から感謝しています。
繰り返しますが、このプロジェクトの素晴らしいところは、決して高レベルの限定された閉鎖的なプロジェクトではありません。チームを編成して、それぞれができることを考え、力を合わせて、やってみること…失敗や成功は関係なく、話し合って次はこうしようと計画し、笑い合える環境がこのプロジェクトの最大の魅力です。
まだ来たことのない方、洞窟に興味が少しでもある方には絶好のチャンスだと思います。
プロジェクトで皆さんと潜れることを楽しみにしていますし、私自身もより楽しむためにトレーニングを続けていきます。


              感想を下さった皆さん、ありがとうございました!



参加者が協力してプロジェクトを進めていきます

■ 今後に向けて

第3回目を終え、プロジェクトは確実に前進しています。
まだ始まったばかりだからこそ、次へ、これからへ、とつながる余地があります。
今後もこのプロジェクトを継続し、
より多くの方と共に稲積水中鍾乳洞を探っていきたいと考えています。
次回のプロジェクトも、どうぞご期待ください。

次回?そう、次回の開催も決定しています!

■ 次回について​

日程:2026年3月20日(祝日)・21日(土曜日)・22日(日曜日)
3月の3連休です!

そして、このプロジェクトは広く一般に参加者を募集しています。
あなたもプロジェクトメンバーになりませんか?
ご興味を持たれましたら、お問い合わせだけでも大歓迎ですのでお気軽にこちらからどうぞ!
お待ちしています。

■ 最後に

参加は難しいけれど、このプロジェクトの趣旨に賛同してくださる方へ


この写真でメンバーが着ているTシャツを購入して頂きますと、売上の一部が稲積水中鍾乳洞の保全に活用されます。
購入はこちらからどうぞ。リンク先はサイズLですが、S・M・L・XLと展開しています。
ご検討ください!


TDI / INAZUMI UNDERWATER CAVE PROJECT Tシャツについてのご案内 TDI JAPANは、稲積水中洞窟の調査活動を応援しています。 2024年、『日本国内で有数のケイブダイブサイトである稲積水中鍾...



一覧へ戻る

関連記事

新着記事

コースで絞り込む

キーワードで絞り込む

タグで絞り込む