# SIPE(水泳誘発性肺水腫)が増えている? ダイバー・スノーケラーが知っておくべき呼吸困難の原因

投稿者:加藤 大典


近年、ダイビングやスノーケリング中の事故原因として注目されているのが、SIPE(Swimming-Induced Pulmonary Edema:水泳誘発性肺水腫)です。

SDI JAPANでも以前からIPE(Immersion Pulmonary Edema:浸漬性肺水腫)について紹介してきましたが、沖縄県警や琉球大学病院などの調査・啓発活動により、この病態への認知がさらに広がりつつあります。

※IPEについて詳しくは、こちらの記事もご覧ください。
過去記事へのリンク

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## SIPE(IPE)とは?
SIPE(IPE)は、水中で肺に体液が漏れ出し、肺水腫を起こすことで呼吸困難になる病態です。
通常の「溺水」とは異なり、海水を大量に吸い込んだから起こるものではありません。
冷たい水への浸漬や運動、血圧の上昇などが重なることで、肺の毛細血管から体液が肺胞へ漏れ出し、酸素を十分に取り込めなくなります。

その結果、
* 息苦しい
* 咳が止まらない
* 呼吸が速くなる
* 泳げなくなる
といった症状が現れます。

そのまま症状が悪化すると、水面で浮いていられなくなり、二次的に溺水事故へつながる危険があります。
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## 沖縄でも161件の疑い事例
沖縄県警などによる調査では、**2019年から2026年4月までにSIPE(IPE)が疑われる事例が161件**確認されています。

その特徴として、
* 約7割が50代以上
* ダイビング・スノーケリングが約8割
* 冷水や運動負荷、高血圧などが関係すると考えられている
と報告されています。

これらの数字は、「まれな病気」ではなく、実際のレジャー活動の現場で起きている問題であることを示しています。
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## ダイバーが注意したいリスク

ダイビングでは、次のような条件が重なると発症リスクが高まると考えられています。
* 水温が低い
* 流れに逆らって泳ぐ
* 激しいフィンキック
* スーツがきつい
* 高血圧
* 年齢が高い
* 体調不良や疲労

もちろん、これらに当てはまるから必ず発症するわけではありませんが、無理をしないダイビング計画が大切です。
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## 「少し苦しい」は危険信号かもしれません

ダイビング中、
* 少し息苦しい
* 今日はやけに疲れる
* 呼吸が合わない
* 咳が出る

と感じた場合、「気のせい」「疲れただけ」と考えて無理を続けるのは危険です。

症状が続く場合は、
* ダイビングを中止する
* 浮力を確保する
* バディやガイドへ知らせる
* 酸素投与を行う
* 医療機関を受診する

ことが重要です。

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## SDI JAPANから
ダイビング事故というと、技術や器材に目が向きがちですが、近年は健康管理の重要性もますます高まっています。
年齢や血圧、体調、水温、運動負荷など、さまざまな要因が重なることで起こる事故もあります。
ダイビング前の体調確認を行い、「今日は少し無理をしない」という判断も、安全なダイビングスキルの一つです。
SDI JAPANでは、今後も最新のダイビング安全情報を紹介し、事故防止につながる情報発信を続けていきます。


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